私の名前 ~After~



「鈴音と付き合ってるって噂が回って、どんな反応をするかと思ったら…。

まさかスキンシップが激しくなったなんて。
しかも連夜くんは、仕事に一所懸命すぎて気づいてないなんてね…。

土屋さんを憐れんでいいのか、連夜くんに呆れればいいのか…。
結局、可愛そうなのは鈴音だわ。」


それだけ一気に話すと、紗奈は私を優しく抱きしめてくれた。

よしよしと頭をなでてくれる。


「…紗奈…。」

「鈴音はよく頑張ってるよ。

連夜くんのことは信じたいけど、自分の目で見ちゃうとなかなか難しいよね。

連夜くんに言って甘えれば楽なのにそうしないのは、仕事とプライベートは別に考えたいって鈴音がちゃんと考えてるからだと思うよ。」