私の名前 ~After~




「…あぁ。」

鈴音は何も言えずに固まっている。

マジで早く抱きしめたい。


「まぁ、昔から連夜は何やっても効率悪いし、頼りなかった子だもん。

それはしょうがないかぁ。」

…一応なんでも出来たつもりだけど?

なんとなくだが、姉貴は鈴音がどんな子か知りたいってことが伝わってきた。

…鈴音ならきっと…。


「…今の言葉、撤回してください。」

…やっぱり。

「え?」


「私のことは何を言ったっていいです。
こんな子、って言われてもしょうがないから。

でも…、でも連夜のことは悪く言わないで。

昔は出来ないこともあったのかもしれないけど、その分努力をするし、人の気持ちを誰よりも考える人だから…。

連夜を…馬鹿にしないで!」

ついにポロポロと鈴音の目から涙があふれてくる。

すぐに鈴音をギュッと抱きしめた。