「…鈴音が高校生の時の連夜さんのことは知っています。
始めは許せませんでした。
でも、紗奈さんに聞いたんです。誤解だということを。
鈴音に連絡を取って教えようかとも思いました。
でも、きちんと話をしていなかった連夜さんの責任でもあると思ったんです。」
…確かに晴瑠の言っていることは正しい。
「このまま２人が出会わなかったら、それも運命だと思いました。
でも、2人は出会った。…今の鈴音は昔よりもはるかに幸せそうです。
それでも不安だったんです。
また鈴音が傷つかないのか。…だから、今日試させてもらいました。
連夜さんなら、絶対に女の人が寄ってくると思ったんです。
…よっては来ましたが、見向きもしませんでした。
鈴音といるときの連夜さんを見ればわかります。どれだけ鈴音のことが好きなのか。
…あの日、最後にわざと鈴音の手を引いて連夜さんと別れました。
思った通り、眉間にしわが寄ってましたよ（笑）」
