私の名前 ~After~



「いたか?」

「いねぇ…くそっ」

「見つけたらホテル連れ込め」

その言葉にビクッと肩がはねた。

ガクガクと震え始める。

気付いた連夜が手を握ってくれる。

それと同時に連夜の眉がピクッと動いた。

これは、連夜が本気でキレている時の合図だ。

直接言いに行こうとする連夜を慌てて止めた。

「私は大丈夫だから…。だから…1人にしないで…。」

本当は紗奈を守らなきゃと気を張っていたが、心細かった。