「いいの! あ、晴瑠には紹介してなかったよね。 私の彼氏の連夜だよ。」 「…それなら早く言ってくれよ。」 男は口を尖らせ、すねている。 「連夜にも紹介してないよね。 私の弟の黒羽 晴瑠(くろば はる)。」 俺の聞き間違いではなかったらしい。 鈴音の弟…。 言われてみれば、確かに似ている。 「…さっきはすみません。 鈴音の弟の晴瑠です。姉がいつもお世話になっています。」 …鈴音の弟は、礼儀正しいらしい。 逆にさっきの態度が不思議に思える。