「…やっと、鈴音を取り戻したんだ。

…もう離す気はないし、前以上に大切にしたい。

だから、思ったことは何でも教えて欲しい。

変なことですれ違いたくないから。」

…連夜。

5年前よりも私の気持ちの変化や表情に敏感になっている気がする。

「…なんだか連夜といるのが夢みたいで……覚めたら、怖いなって…。」

連夜は私の言葉を聞いて、不思議そうに眼をパチパチさせたと思ったら、安心させるようにふわりとほほ笑んだ。

「…俺だって思ってるよ。ずっと探してたから。

でも鈴音は俺の隣にいるだろ?

俺が鈴音を嫌いになることなんかあり得ないし、自分からは離れない。

もし離れることがあったら、それは…鈴音が俺を嫌いになった時だから。
安心して俺の隣にいて。」

…連夜は自分がどんな顔して話しているのかわかってるのかな?

辛そうで…悲しそうで見ていられなくなる。

「…そんな顔しないでよ。

私だって何年も前から好きなんだよ?連夜にも安心して私の隣にいて欲しい。

私の隣が連夜の居場所になって欲しい。」