「ん……」 一面に、青空が広がっている。 ここはどこ。 どうして私は眠っていたの。 それとも、ここが、夢の中? 「っ、」 待ってよ。嫌だよ。 さっきの先生とのやりとり。 ――全部、幻想だったの? 還して。 私を、さっきまでいた世界に、還して。 もう夢でもなんでもいいから。 一生醒めない夢をみさせてよ。 どこから? 家を、飛び出したのは現実? 藤ヶ谷くんが声をかけてくれたのは現実? 先生の住所知れたのまでは、現実?