「なに……」 「なんで、藤ヶ谷くんが?」 「許して。知らなかったの。あなたが怒るようなことだって知ってたら、うちら、絶対にヒナコには手を出さなかった――」 「ゲームオーバーだ。僕は、いつでも君たちに罰を与えられたんだ。なのに今まで待ってあげたんだから。もう待てないよ」 そんな声が聞こえてきたが、振り返らずに教室に戻った。