死因は心臓発作だった。


突然死した安達みつるの葬儀に、クラスを引率する。


制服姿の生徒たちも、この時ばかりは神妙な面持ちで静かに参列していた。


目の前でクラスメイトを失ったダメージは計り知れないだろう。


こんな時こそ、担任として__。


「お前のせいだ‼︎」


いきなり襟首を引っ掴まれるが僕は、逆らうようなことはしない。


首を絞められて、やり場のない怒りをぶつけられても、されるがままでいた。


「お前っ、担任だろう!一体、一体なにしてたんだ‼︎」


安達みつるの父親が恫喝する。


息子が教室で突然、亡くなった。


それを僕はただ、なすすべもなく見ていただけ。金縛りが解けた時にはもう__死んでいたんだ。


かっと見開いた目が、僕を責め立てているようだった。


「す、すみませんでした」


深々と頭を下げると、慌てた教員たちに強引に外に連れ出される。


目の前に、恐ろしい顔をした校長が立っていた。


「あれほど謝るなと言ったのに!こちら側には非はなかった、学校は適切に対処をした。保護者にそう植え付けると、迂闊に謝罪するなと言ったでしょう!それなのに今井先生、あなたは__」


項垂れる僕の遥か頭上から、針のような言葉が降ってくる。


学校側に責任はないが、お前のせいなのだと。