きみと手を繋いで眠りたい




それから私は友紀の部屋に行かなくなった。

どんな顔して会ったらいいか分からなくて、学校でも自然と友紀がいない場所を選んで通ってる。


「なんかあったの?」

そんな私たちの変化に愛美はすぐに気づいた。


私は友紀にされたことを愛美だけには打ち明けた。じゃないと、自分でもどうしたらいいのか分からなかったから。

愛美ははじめから結果を知っていたかのように、「友紀くんは我慢してたほうだと思うよ」と、冷静に言った。


私は今まで一ミリも友紀の気持ちに気づかなかった。

だから先輩のことも平気で話してたし、それ以前にも○○くんがカッコいいとか、そういう人と付き合えたらいいなとか、恋の話を数えきれないくらいしてきた。


そのたびに友紀は「へえ」と「ほう」しか言わなかったけれど、もしかして知らず知らずに傷つけていたことがあったんじゃないかって。

家族みたいだって安心して、友紀のベッドで無防備に寝たり、今日はDVD借りてきたら見ようって部屋に泊まったり。

そういうことを友紀はどう思ってたんだろう。


気づいてなかっただけで、本当にものすごく無神経なことをしてたと思う。


謝りたくても謝ったら余計に気まずくなって、きっともう二度と友紀と元の関係には戻れないような気がした。