お前が、生きていた。
無事だった。
それを確認できただけで俺は、足を運んだ価値があったと思う。
腕のいい探偵を雇ってよかったと思う。
探偵には警察に通報しないことと、俺以外の人間には夕烏の居場所を教えないことを約束させた。
正直なところ、コツコツと貯めてきた金をここではたくのは痛手だった。
俺は、あの女のように、この家の金を浪費できるわけじゃないから。
小遣いの使いみちは慎重に選んできたし、決めていく必要があるが。
夕烏の命には、かえられない。
たった数日とはいえ
夕烏が、どこで、なにをしているか
わからないまま眠れない夜を過ごした。
その不安が解消されたなら、安いもの。
背に腹はかえられない。
俺は、夕烏を、誰よりも心配している。


