総長さんが甘やかしてくる③



お前が、生きていた。

無事だった。


それを確認できただけで俺は、足を運んだ価値があったと思う。


腕のいい探偵を雇ってよかったと思う。


探偵には警察に通報しないことと、俺以外の人間には夕烏の居場所を教えないことを約束させた。

正直なところ、コツコツと貯めてきた金をここではたくのは痛手だった。


俺は、あの女のように、この家の金を浪費できるわけじゃないから。


小遣いの使いみちは慎重に選んできたし、決めていく必要があるが。


夕烏の命には、かえられない。


たった数日とはいえ


夕烏が、どこで、なにをしているか

わからないまま眠れない夜を過ごした。


その不安が解消されたなら、安いもの。


背に腹はかえられない。


俺は、夕烏を、誰よりも心配している。