総長さんが甘やかしてくる③



マスクをしたユウは、まっすぐに前を向いていた。


けっして逃げない。

なにがあっても受け入れると。


そんな覚悟ができているように、見える。


……ユウ

君は、こんなに強い子だったんだな。


緊迫した空気が流れる中、


【復讐かもしれない】


あの言葉が頭をよぎる。


「カスミ。さっき言ってた――」

「その話は、幻を見つけたあとでいいかな」

「……そうだな」


とにかく幻を追おう。


二人の姫を乗せた車が、静かに走り続けた。