総長さんが甘やかしてくる③



……あれば出してもいいってか?

いやいや、なにを考えている。


「自分を大切にしろ」

「しつこいなあ。してるってば」

「はあ? どこがだよ」

「そんなんだから。その顔でキスもまだなんだよ」

「…………キスは。かろうじて経験がある」


アレをカウントするなら。

いや、しねーな!?


「なにそれ」

「やっぱ。ねえわ」

「どっちなの」

「事故みたいなもの、だ」


本人の前でこんな主張した日には、キレられそうだな。


事故だと思えないくらいのしてあげるとか
ヘンなスイッチ入れかねない。


「……ふうん。あたしとは事故、起こさないんだね」

「起こしてたまるかよ」


冷静に考えると

俺がこんな時間に女子と二人きりで部屋にいること自体、なにかがおかしく。


そのうえその女子が着替えをしているなんて、もっとおかしい。


「……扉、出たところで。待ってる」

「やだ」

「は?」

「行かないで」


なぜだ?


「ここで待っててよ」

「……わかった」


調子が、狂う。