ああ、そっか。 あの子は。 …………大切にされているんだね。 あたしはちがう。 姫は姫でも、 囮に使われたり 周りの男からやらしい目で見られるような、くだらない存在。 それでも幻に近づけると思ったから 木良に、ついた。 なるんじゃ、なかった。 なったからには。引き返せない。 「へえ。みんなから愛されてるんだ、“夕烏ちゃん”は」 「っ、おい……」 ――――バラバラに、なればいいのに 「幻の居場所に、心当たりある」 ぜんぶ 「遊ぼ?」 …………ぜんぶ。