しばし2人で乾杯を楽しんだところで―――


「頭…痛いな」


一缶を飲み干したところで
ズキズキと痛むこめかみを抑え
治まるかなって様子を見ていたけど
どうも無理そうだ…。


「ほら、だから飲むなって言っただろ」


まぁそうなんすけど…
いつも通りの煌月に戻って良かったよ。
シュンとしたところは見たくないんでね。


「後片付けしたら俺は帰るから
 お前はもう寝ろ。
 良くなるモンもならねぇぞ」

「…了解」


とは言ったモノの
頭が痛いと動くのさえ億劫だな…。
このままココで寝るって手もあるか。


「…ったく。
 部屋行くぞ」


おっと、マジですか。
仕方ないか…
今は素直に言う事を聞くべきだな。

煌月の肩を借りつつ自室へと向かう。


「熱も上がってそうだな。
 もういいかげん自分の体を労われよな」

「…うむ」


月明かりの射し込む部屋へと入り
そのままベッドに横たわると
痛む頭を押さえながら目を閉じた。
早めに眠れそ…


「布団ぐらい掛けろよな…」


そう言って直してくれて
何から何まで申し訳ないね、煌月。
いろいろ助かるよ。