私の名前は
早乙女ヒナコ。


もうなんだかんだで
20代も半ばまで来ちゃったのに
ジンくんには振られるし
結婚どころか彼氏も出来なくて
毎週合コンばっかしているのに
出会いもなし。

会社の男達も
イケメンは結婚しているか
彼女持ちばっか。


フリーで寄ってくる男なんて…


「ヒナコちゃんって可愛いから
 俺すっげぇタイプなんだぁ。
 今日の夜とか空いてない?
 ご飯一緒にどう?」


軽いノリで直球に口説いてくる
女たらしくらい。


「ヤダ~嬉しい~。
 ありがとうございますぅ。
 でもごめんなさぁい
 食事はまた今度にしまぁす」


イヤな女に見られたくないから
笑顔でお断り。


本当そういう人って嫌い。
ジンくんみたいな人がいいのになぁ…
っていうより
ジンくんがいいのに!

だけど七星さんと付き合っちゃうし
会社でもラブラブだし。

あんな柔らかい表情するジンくん
見た事なかったのに…

同じ職場って
こういう時、すごくツライんだからね…。


「お昼行こうっと…」


落ち込んでいても仕方ないし
ちょうど12時を過ぎたから
私は近くのカフェに足を運んだ。