「薬もなくなりそうだし
 病院の予約しないとな。
 明日…は、ダメだ。
 明後日の午前中なら…」


持ってきた手帳を開き
独り言をブツブツ呟きながら書き込んでいると。


「セツナ!」


現れたのは陽向さん。


「お疲れ様です。
 休憩ですか?」

「そ。一服休憩。
 それとセツナに会いにきた」


会いにって…
そんな直球で言います?
まるでカップルみたいだな、オイ。


「どうしてアタシがココにいると?」

「さっき広報課長のとこに行って
その帰りに部署のコに聞いたんだ」

「あー…なるほど」


じゃなきゃただのストーカーか。


「広報に行けば
 セツナの顔が見られるからラッキーだし」


うわ。また直球…。
アメリカ行きの話にまだ返事してないのに
なんて言ったらいいんだろ。


「セツナ?
 なんか顔色悪いけど大丈夫か?」

「え、そ、そう…です?」

「もしかして熱があるんじゃッ」


そう言って陽向さんは
慌てた様子でアタシの額に手のひらを当てた。

その行為に思わずドキッとしてしまう…
でもコレは
不整脈なんかじゃ…ない。