3秒後、きみと恋がはじまる。




それから私は、実行委員で忙しくて。

……ううん、茜くんに会うのが気まずくて。



というか、茜くんも劇に出ることになってしまったせいで忙しくて。



私たちは2日目の文化祭、一度も会うことがなかった。



私は白雪姫の劇も見に行かなくて、「有村くん格好良かったね」なんて女の子たちの話し声を遠くで聞いたくらいだ。




「桃。後夜祭、見に行く?」

「うーん、私はいいかな」

「え、行かないの?有村くん多分ミスターコンで表彰されるよ」

「……うん、代わりに見て来て」



ユリに作り笑いを浮かべて手を振って、後夜祭のために校庭に出て行くみんなを見送る。

誰もいなくなった教室の窓から、少し遠いけれど後夜祭のステージが見えた。



うちの学校の文化祭では、在校生と来客の人たちの投票でミスとミスターが決まる。

茜くんは白雪姫にも出たし、きっとエントリーされているのだろう。


……雪音ちゃんも、きっと。