3秒後、きみと恋がはじまる。




外からは、楽しそうなみんなの笑い声が聞こえる。

楽しい文化祭の、はずだったのになぁ。




ふとスマホを見ると、茜くんからの着信が来ていた。

電話が一度切れて、次は『どこにいる?』ってメッセージ。


電話に出ることも、メッセージを返すこともできないくせに。

何度もかかってくる電話が嬉しいなんて、私も性格悪いなぁ……。





「……っ、いた」




ガラリ、と開いたドア。
息を切らした、タキシード姿のままの茜くん。



「っ、…」


急いで逃げようと立ち上がるけれど、茜くんに腕を掴まれてかなわなかった。




「逃げんな」


「や……」


「ごめんって、悪かった」



なんで、なんで。

いつもは「好き」って素直に言えるのに、こういう時は素直になれないんだろう。




「……いいよ、もう。

だって茜くん、私のことそんなに好きじゃないもんね」