3秒後、きみと恋がはじまる。




「シャワーここだから。
乾燥機も使っていいよ」


「あ、ありがとう…」


「服……は、俺のしかないけどいい?」


「う、うん」



手際よく、自分のTシャツとズボンを私に手渡して、お風呂場に案内してくれる茜くん。


茜くんに、告白して、振られて、きっぱり諦めようと思って来たのに。

それなのになぜか茜くんの家でお風呂を借りているなんて、急展開すぎてついていけない。



「あっ、ていうか、茜くんが先にシャワー浴びてよ!
茜くんだって濡れてるじゃん」


私がそう言うと、茜くんは理解できない、というように眉をひそめる。



「いいからさっさと入れよ」



「ご、ごめんなさい!」



慌ててシャワーを借りて、制服を乾燥機に入れる。

……いつも茜くんがこのお風呂に入っているんだと思ったら、緊張が止まらなかった。