「どこ行きたいんだよ」
ため息をついた、瞬間。
後ろから聞こえたぶっきらぼうな声に驚いて、3人揃って振り返る。
「茜くん…」
なんだか気まずくて、目をそらしてしまう。
茜くんが一歩私に近づくから私は、ふい、と俯いた。
「ごめん、借りていい?」
私のバッグを持っているユリに尋ねる茜くんと、驚いた顔をしてバッグを差し出すユリ。
ユリから受け取った私のスクールバッグを肩に掛けて。
「こいつも借りていい?」
なんて聞く茜くんに、同じく驚いたように頷くスミレとユリ。
そして私の隣に立った茜くん。
状況を理解したように、ニヤニヤしながら私を見るユリとスミレは、「じゃあ私たちはこれで!」なんて言って走って行ってしまった。
明日、お礼を言っておかなきゃ…。



