3秒後、きみと恋がはじまる。




「雪音ちゃん、お待たせ!」

「ありがとう、桃ちゃん…」


先生が雪音ちゃんの熱を測ったりしている間、私も心配で、でも何もできなくてただ雪音ちゃんを見ていた。


「風邪をこじらせたのね。今日は早退しなさい。
保護者の方は誰か迎えに来られる?」


雪音ちゃんが早退の準備を始めて、それから、ハッと気付いたように私を見た。


「桃ちゃん、決勝戦…!」


その言葉に、私も目を見張る。
そうだ、決勝戦…!


慌てて時計を見ると、もう決勝の時間は過ぎている。

ポケットに入れていたスマホを見たら、ユリやスミレ、クラスのみんなから大量のメッセージや不在着信が届いていた。


『スミレ:もう始まっちゃうから補欠で私出るよ。何かあったの?大丈夫?』



そんなスミレのメッセージがあったのが、15分前。
雪音ちゃんのことでいっぱいで、球技大会だってことも忘れてた…。