そこに映っていたのは牧野くんと堀北くん。

ふたりはひとつの椅子を分け合うようにして座らされていた。そして今回の幾田さんは手には手芸などで使われる裁ちばさみが持たれていた。



幾田さんは交互にふたりの顔を見たあと、そのハサミを牧野くんの左目に突き刺した。


「うわあああ……っ」

もがく牧野くんを横目に、次は堀北くんの右目にハサミを振りかざす。



「ぎゃああ、い、痛いっ……っ」


お互いに別々の目から血を流し、視界が不安定な中でふたりは叫び続ける。


そんなふたりに情けなどはなく、幾田さんは鋭く尖ったハサミを両方の背中へと突き立てた。


そして、ふたりはそのまま崩れるようにして倒れた。