「もうやだ、誰か止めてよ……!」
誰かが叫んでいた。でもそれが誰なのか確認する余裕はなくて、冷たくなった河口さんの顔に涙が落ちる。
「う、わあ……っ」
腰を抜かしている鈴木先生を心配する人はいない。
私は目を見開いたままの河口さんの瞼をそっと閉じて、沸き上がってくる衝動をぶつけるように清水さんに近づいた。
「これが予告動画です。ロープもないのに、みんなロープで首を吊られて死にました。これでもまだ信じてくれませんか?」
残された生徒たちの視線が、一斉に清水さんに向く。
死者が出るごとに強くなっていく人。
逃げ出したい気持ちが増える人。
絶望感に襲われる人。
もう抗うことはできないと諦める人。
クラスメイトたちの表情はさまざまだ。
でも、私はこの恐怖に負けたくない。その強い意志が伝わったのか、清水さんは「もう一度話を聞かせてほしい」と言った。



