麻生さんが亡くなったという知らせが私たちの耳に届けられたのは、その日の夜。
あのあと騒ぎに気づいた先生たちが駆け付けて、転落した麻生さんはすぐに病院へと運ばれた。
詳しい詳細は分からない。でも、転落しただけなら手足はあんな風に曲がらないと、病院側もおかしく思ったのだろう。
放課後に警察の人が何人か学校を訪れていたけれど、きっと麻生さんの身になにがあったのかを突き止めることは難しいと思う。
「……ねえ、あずはどう思う?」
麻生さんの出来事で友達の家に身を寄せてる人は私だけじゃないはず。
変形していくように折られていった麻生さんの手足。首が勝手に回転して、三階から落ちて、周りは血の海だったあの光景が頭から離れない。
今だって怖くて身体が震えてる。
「……どうって言われても分からないよ……」
いつもちづの部屋に来れば、一緒に苦手な科目を勉強したり、美味しいスイーツが食べられるカフェを探したりして、楽しい時間を過ごしてた。
でも今は、ピンク色で統一された部屋が暗く見えるぐらい私たちは重たい空気に包まれている。



