予告動画





前園さんは幾田さんが自殺して、きっと死にたくなるほど自分を責めていた。だからこそ、今度は味方になろうと動画を再生し続けていたに違いない。



「森元はね、気づいてたみたい。私が動画を再生してる犯人だってこと。無駄に野生の勘があるヤツは怖いよね。まあ、私が再生すると知ってて、あんな風に喜んで死んでいく人もいるんだから、変わらない人は変わらない」  


「………」
 

「私が予告動画を止めていたら、またみんな透子のことなんて忘れて、違う人を平気で傷つけたと思う」



そんなことはない、とは言えなかった。


だって予告動画がなければ、こんな痛みも、こんな苦しさも、命の尊ささえ知らないままだったと思うから。

 

「でも、これだけは言える。木崎さんは大丈夫。だって、人の心を思いやれる人だから」



……ピロンッ。

前園さんがそう言ったあと、お互いのスマホが鳴った。すぐに確認したのは前園さんだった。



「木崎さん。もしかしたら、木崎さんが一番重いものを背負うことになるかもしれない」


前園さんが申し訳なさそうに眉を下げる。 

それと同時に見せてきたライングループの画面。



そこには、【予告動画 前園明恵】と書かれていた。