「いや、いや……」
私はちづを抱きしめる。
「いやあああっ……!!」
いくら大声で泣き叫んでも、ちづはもう私の名前を呼んでくれない。
……ピロンッ。
その時、ちづの血で染まっている私のスマホが鳴った。
【あと1人】
そのメッセージを見て、怒りと悲しみが心を支配する。こんなに、身体が震えたのは、初めてだ。
「……なんで……。なんでよ、前園さん!!」
私の声が屋上に響く。
「信じてたのに、なんで……」
本当の友達だと思ってた。
ちづだってそう。
悲しみを乗り越えて、3人でこれから支え合っていけたらと思っていたのに。
「これが、私なりのけじめだから」
前園さんは私のことをまっすぐに見つめていた。
「……けじめ?」
「私、幾田さん……ううん。透子とは幼なじみだったの」
前園さんがゆっくりと語り始める。



