「小島さん、ごめんね」
私の後ろで前園さんが呟く。
「はは、前園さんは謝る必要はないよ」
「ううん、謝らせて。本当にごめんなさい」
「……え?」
すると、ちづが突然腹部を押さえた。
私も合わせるようにして視線を下げると、ちづが着ている白いワンピースに滲みのような模様が浮かび上がる。
「……ぶはっ」
そして、ちづが口からなにかを噴き出した。ポタポタと垂れているものは水のように乾いたりはしない。
ワンピースに広がっている滲みも、ちづが吐き出したものも、すぐに血だと分かった。
「……ち、ちづ!!」
よろけるちづを支えながら、私もそのまま一緒にコンクリートに座り込む。
うそ、なんで、なんで……。
ぐるぐると駆け巡っている疑問。
背後からひんやりとした空気を感じて、まさか……と私はおそるおそる振り返る。
前園さんと目が合った。
今まで見たことがないような真顔で私たちのことを見下ろしていた。



