ただでさえ足取りが重いというのに、今日は記録的な猛暑日のようで外に出ただけで額に汗が滲む。
ジリジリと照りつける太陽と、道路上に漂っている陽炎で頭がクラクラした。いっそのこと、このまま倒れてしまいたい。
でも、今日のことを私は見届けなければいけない。
なにか起こるのか。それともなにも起こらないのか。
もしも、もしも、森元が予告動画によって制裁されれば、残りは3人。
私と、ちづと、前園さん。
絶対に疑いたくないふたりのどちらかが――裏切り者ということになる。
公園に着くと、前園さんとちづがいた。
ちづは私と視線を合わせようとはしない。それを見て前園さんが戸惑っていたけれど、私たちの間に流れる空気とは裏腹に森元の周りは騒がしかった。
「お、3人目の女子。みんな可愛いじゃーん!」
「呼び出したってことは、これから楽しいことがはじまるって期待していいってこと?」
こんな時に、森元は自分の仲間たちも数人呼んでいたようだ。全員顔は知らないから同じ学校の人ではない。