電車に乗って家に帰る途中、スマホが震えた。
ちょうどわたしが、今日は楽しかったよ~°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°的なラインを送ろうとした直前だった。
『また近いうち会おう』
絵文字もスタンプもない、シンプルな言葉。
なのに嬉しくて、少しだけ泣きそうになった。
2年前までは、優にぃとたまに会える機会があった。
ペースは3ヶ月に1回くらい。
公園で遊んだり、フードコートでご飯を食べたり。
でも、次第にその回数が減り、半年に1回になった。ある日、これでもう終わりと言われた。
最後、別れる前。優にぃはわたしにメモを握らせた。
誰にも内緒だよって言って、こっそりと。
おかげで、今日、再び優にぃに会うことができた。
早速、ラインに返信をした。
『また会いたい! ラインもしていい?』
『いいよ』
またつながりを持てることが嬉しかった。
いつか、優にぃに明るい報告ができるようになりたい。
月曜日、重たい制服が、少しだけ軽くなったように感じた。
だけど、そう上手くはいかない。