18時過ぎ。

姫からメッセージが届いた。

『お疲れ様です。
今、会社を出ました。』

ほっ
少なくとも、約束をキャンセルしたくなる程、嫌われてはいないという事だよな。

よかった。

しばらくして、俺は駅に向かった。

改札前の柱にもたれて、姫を待つ。

3分もしないうちに、電車が到着した。

俺は人混みに結を探すが、見つからない。

どうやらこの電車ではなかったようだ。

次を待とうと、柱にもたれかかると、

「あの、すみません。」

と女性に声を掛けられた。俺が、

「はい。」

と返事を返すと、

「この後、お時間ありますか?
もし、よかったら、一緒にお茶でもいかが
ですか?」

と言ってきた。

逆ナンか。

俺は相手の顔をまじまじと見た。