「ほんとに迷惑じゃない?」

私が聞くと、

「もちろん。
明日、10時に迎えに行くよ。」

「あ、待って!」

仁くんと北海道に泊まるなんて、天くんが知ったら、大変な事になる。

「空港で待ち合わせでもいい?」

「ん? ああ!
その方が家を出やすい?」

「………うん。」

「分かった。じゃあ、空港に着いたら電話
して。」

「うん。」

いいのかな?

これって、お泊りって事だよね?

もしかして、やっぱり、そういう事になったりする?

それは…ちょっと…怖い…

でも、いつかは、経験する事で…

だったら、他の誰でもなく、仁くんがいい。

だけど…



私が迷って、思いを巡らせてる間に家に着いてしまった。

「じゃ、明日、楽しみにしてる。」

「うん。
仁くん。送ってくれてありがとう。」