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金曜18時。

私が仕事をしていると、海翔くんがやってきた。

突然の専務の登場に周りの空気がピキーンと凍る。

「専務、どうした?」

春山部長が気さくに声を掛ける。

春山部長と海翔くんは同期らしい。

「ああ、絆とデートの約束をしててね。
あ、皆さんは、気にせず仕事をしてて
くださいね。」

海翔くんは、部長に返事をして、みんなに声を掛ける。

海翔くんは、若い頃、王子と呼ばれただけあって、今もとってもイケメン。

天くんとは違うタイプだけど、ダンディなおじさまだ。

その海翔くんが、私の後ろの席、外出中の竹田さん椅子を持ってきて私の後ろに座る。

「専務。気になるので、
専務室で待っててください。
終わったら行きますから。」

私がそう声を掛けるけど、海翔くんは微笑んで言う。

「たまには絆の仕事を見たいんだ。
気にしないで仕事して。」