あ、あれぇ。
今の、ちょっと小馬鹿にされたような。
やれるものならやってみろ的な……。
「愛してる」
――不意打ちっ……!
「わたしだって。愛してます」
い、言っちゃった。愛してますって。
「…………」
「幻さん?」
「仕事行くの死ぬほど嫌になってきた」
「……えっ」
「ポケットに……お前入れていけたらいいのに」
!?
「どんなけわたし小さいんですか」
でも、待てよ。
幻さんが働くところを胸ポケットからチラチラと観察したすぎる。
「お酒ってどんな味なんでしょうね」
「辛いのから甘いのまで様々らしいな」
「わたしが大人になったら乾杯してくれます?」
って、結構先になりますが。
「そうだな。やろう」
未来のことなのに即答してくれるのが嬉しい。
「あ、今日は酒屋さんじゃなくてバイク屋さんの方でしたね」
「ああ。オッサンが待ってる。……潰れてくれねえかな」
いやいやいや!! 縁起でもない!!!
「わたし、サンドイッチ作ります。幻さんがお仕事頑張れるように」
「気持ちだけ受け取っとくよ。夕烏は、寝ていればいい」
「いやです。作りたいんです!」
「……俺も食いたい」


