「――なってもらわないと困る」
ぬくもり
心地よさ
痛み
快楽
「幻さん……っ」
「辛いか?」
その問いかけに、頭を横に振る。
「逆……です」
わたしね、幻さん。
幻さんのくれたもの、全部が
宝物なんです。
目に見えるものも、見えないものも。
愛しくてたまらないんです。
「幻さん」
幻さんの腕を、ギュッと握る。
「……ん……幻さん。……幻さん」
「――そんなに呼ぶな」
「……すき、幻さん」
「優しくしてやれなくなるだろう」
黒いシャツを脱いだ、幻さんの腕に
「怖いか?」
――真っ黒な羽根が描かれていた。
なんの羽根か、わからない。
悪魔かもしれないし。
黒い天使かもしれない。
「夕烏の羽根だな」
「……!」
――抱きしめられ、素肌と素肌が、重なる。
(幻さんのぬくもりが直に伝わってくる)
「今日はここまでにしておくよ」
(……え?)


