《Side.夕烏》
うーん。どうしようかな。
『おつかれさまです、幻さん!』
やっぱりこの文章が、無難かな……?
ハッキリした要件があるとき以外に連絡するのが初めてで、なんて送ればいいかわからない。
文字を打ち込んでは消しての、繰り返し。
そうしている間に、
『もうご飯食べました?』
そんな文章に価値がなくなる。
だってもうおやつの時間ですから!!
「一通のメッセージに。どれだけ時間かかってるの」
結局、
【お疲れ様です、幻さん。外、すごい風ですね!】
『それで?』って思われてしまいそうなものを送ってしまった……。
(燐さんにアドバイスもらえばよかった)
ポケットに携帯をしまい、ため息をつき、部屋から出る。
そういえば、愁さん
燐さんと仲直りできたかな……?
まだ二人は燐さんの部屋にいるのか。
それとも、愁さん、自室に戻ったかな。
そっと、燐さんの部屋の扉の前に近づいてみると――。
「クッソ……、どけ!」
「本気で嫌がってるなら。オレのこと突き飛ばせるよね」
――!?


