「やっぱり燐さんに携帯あずけて大正解でした」

「!」


わたし一人じゃ、こんなに楽しいことができると気づくまでどれだけ時間がかかったことやら。


「ねえ。ユウちゃん」

「はいっ!」

「ちゃんと、ずっと想っててよ。幻のこと」

「……はい。もちろんです」

「そしてボクに教えて。壊れないものもあるってこと」


燐さんの周りでは

いろんなものが、たくさん壊れてきたのだろう。


それを見て、いっぱい傷ついてきたのだろう。


「これまでのボクなら、まだ、ユウちゃんと一線こえてやろうって目論んでたろうな」

「へっ……」

「今は守りたいって想いが勝ってる」


(燐さんは変わろうとしている)