「愁とのプリクラを宝物扱いしたくはないけどねぇ」
顔を大袈裟に歪める、燐さん。
「でも、大切に持ち歩いてるんですね」
「!」
プリクラは手のひらサイズの手帳に挟まっていたのだけれど、この手帳って、だいたい毎日見るものなんじゃないかな。
「大切っていうか、こんなの、ネタだよね。今みたいに笑いのネタになるから使えるっていうか。愁のバカは要らないだのただちに葬れだの言って受け取らなかったけどね〜」
「それじゃあ、愁さんのもらうはずだったプリクラは?」
「そこに挟んでるので全部だよ。よく見たら二人でシェアしたらちょうどいい感じに全種類別れてるでしょ」
「ほんとだ」
これが、燐さんの宝物なら――。


