わたしは幻さんを想いながらも、どこか自分の気持ちが優先されていて。
だから、
【抱いて欲しいです】
場所を考えずにあんなこと言っちゃったし……。
「へえ。疲れてるの。ボクは」
「……違うんですか」
「たしかに。この年で、一生分した気分。今後は気分が乗ったときに、手っ取り早く終わらせられる相手とだけでいいかな」
「っ!?」
「男女の営みにロマンチックなんてイメージ、もう欠片もないよ、ユウちゃん。幻と、この先ヤりまくるのもいいけどさ。あんまりしすぎたら飽きがくるから気をつけてね」
「なっ……、」
「まあ。マンネリしたときは。ボク使ってくれてもいいけどね? 姫のためなら頑張っちゃうよ。テクニックには自信ある。ちょっとだけ試してみる? 愁にバレないようにって思うとスリルあってヤバいなあ」
「もう、燐さん……!」


