「ホスト……って?」
「夜のお仕事だよ。お酒飲んで、女の人の話を聞いて。ああ、でもキャバ嬢の方が儲かるかな」
「キャバジョウ……??」
「ドレス着て、鼻の下のばしたオヤジの接待」
(!?)
「ちゃんとしたお店は18にならないと働けないし。お節介メガネに止められそうだけど」
それは、愁さんのことだよね。
「燐さん! チャンスならいくらでもあります。まだ若いんですから」
「人の心配より自分の心配したらー?」
「!」
「ずっとパン作ってるつもり?」
「それも……楽しそうですね。まだ将来やりたいお仕事は見つけられてないですが、あのお店で働いていけることはわたしの夢でもあります」
「バーカ。ユウちゃんの将来の夢は“幻のお嫁さん”一択でしょ?」
「それはお仕事ですか!?」
「永久就職。するんじゃないの」


