総長さんが甘やかしてくる②(※イラストあり)



「ときどきチェックしておくと、役に立つ記事なんかみつけられていいかも」

「はい、チェックします。この子は趣味で載せてるんですか?」

「最初はそうだったろうね。今は広告収入でサラリーマンより稼いでるよ」

「すごい……!」

「動画サイトも人気あるしね。メイク動画、参考にしてみたら」


動画なら、一人でも勉強できる。

いいこと教えてもらっちゃった。


同じ年くらいの子、なのかな。


やりたいことやって。

それを広めて。

人気だってあって。


生活していけるだけの収入も得られるなんて、尊敬しかないよ。


って

さっきから荷物の整理といいつつ

勉強になることばかり教えてもらっている。


前から興味のあったこととはいえ、燐さんとだから、こんなにオシャレに関心が持てたし、わくわくもしているんだろうなあ。


「……あ」

「んー?」

「表舞台が、無理でも。裏方のお仕事ならできますよね」


燐さんなら、伝えられるよ。

可愛くなるということの、楽しさ。


表現できるよ。

個性も、その人の魅力も

最大限に引き出しちゃえるんじゃない?


「えー? もう仕事のハナシはいいよ」


わたしから目線を外してしまう、燐さん。


「メイクさんとか。こうやって髪のセットする人とかどうですか」