翌日は、

なんだかとても慌ただしい一日になった。


朝は、幻さんのお迎えで出勤して。


裏口から厨房に入ると、


『よう、来やがったか。さっさと準備しろ』


いつもと変わらないサトルさんにホッとして。


『ユウちゃーん、よく来たわね。サトルったら、愛弟子のピンチでしょ? 仕事も手がつかなくて。塩と砂糖間違えたり。大変だったのよ』

『うそつけ! ンなミスするか!』

『ふふ。ほら、食べて食べて』


スミレさんからは多めの休憩を与えられ。


事務所で紅茶とパンをいただいたりなんかして。


約束通り、お店には一度も顔を出さず。


厨房で、洗い物や準備、片付けと――。


『今日もやってみるか』

『はい!』


パン作りを手伝わせてもらい。


……また、歪なパンを生み出し持ち帰ったのだった。


今日は、はやくあがれた幻さんと

愁さんのうちに一緒に帰ると――。


(な、なにこれ)


……家中、ダンボールだらけでした。