あーあ。
キミにオレのこと話したのが仇になったのか。
愁はもっと鈍感だと思って舐めてた。
……もっと、作っておけばよかった。
「エミリちゃんは素敵な女性だよ。どうせならそんな人のところで買い物してあげたくなるのは当然だよね」
「彼女を口説いてるのは割と本気なんじゃねーの」
「うん。オレはエミリちゃんとならお金なくてもいいんだけどなー。予定あけてあげるってのも、本気なのに。あのひとガードかっちかちなんだよね。意外と」
「あのなぁ。お前みたいな子供と関係もたないのが良識のある大人だ。エミリさんが正しい」
そんなこと言っても。
「エミリちゃん以外の人は、オレを“そういう目”でしか見ないよ」


