あなただけが好きだから





好きな人。




「え……?」




動揺してつい頬が染まる。
頭に中々目の前の文字がはいってこない。
ハッとして先輩を見上げるも、にこりと笑って去ってしまった。




「あ、ちょ!」




蓮がメモを取ってこちらを不満そうに見てくる。




「良かったんじゃねぇの?」




どうして、どうしてそんなことを言うの?
嫌だ。蓮に勘違いされたくない。




「ま、待って……!」