あなただけが好きだから





「いちについて、よーい」




パァン!




スタートの音ともに結ばれた足から踏み込む。
周りと差がどんどん開かれていく。




「へぇ、怜ちゃんたち速いんだね」




あっという間に一位でゴール。




「やった!」




「ま、こんなもんね」



応援席に戻ると涼が嬉しそうに飲み物を渡してくれた。




「二人ともお疲れ様! ほらやるよ!」