あなただけが好きだから





咲に昨日の事で問い詰めようとすると、教室の扉が開いた。




「お、蓮おはよう! 元気かー?」




「涼アンタ、もう少し静かにいられないの?」




「蓮……おはよ」




「……はよ」




それだけ言うと、蓮は席に座ってしまった。




「そっけな、まぁ、返事しただけいいわね」




確かに、返事をしてくれただけでも違う。
話しかけに行こうとした瞬間、担任がくる。




「お前らー、座れー、HR始めるぞ」