あなただけが好きだから





「それじゃあ帰ろうか」




何かを察したのか促す本条先輩。




「はい、えっと……」




「大丈夫、家まで送るよ」




二人で昇降口に向かいながら話す。




「え、本条先輩の家はどこなんですか」




「どうやら最寄り駅も一緒みたいだから」




「そうなんですか」




何だろう、私の知らないところでとても大きな何かが繰り広げられている気がするのだが。




「大丈夫、安心して?」