あなただけが好きだから





ドキッという鼓動と共に。
褒められてニヤニヤしてしまう。




「昨日はどうして駄目だったの?」




「……気分」




「そっか……」




気分で私は振られたのか……。
何か少し腹が立つ。




「でもね、先輩ったら私の使ってる箸で食べたんだよ」




「はぁ?」




一瞬で蓮の表情が険しくなる。
何だろう、嫉妬なら舞い上がると同時に土下座したい。




「だ、だめ?」




「ダメ」




「え、ええ……」