「そんな緊張しないで、ってもするよね」 隣を歩く本条先輩は、百六十ある私の身長よりもかなり高かった。そして運動部です、という感じがした。 顔立ちも整っていて、モテるんだろうなと思った。 (蓮も……) 昔からモテモテな私の幼なじみ達。 私だけ告白なんてなかったから、悲しい。 「この学校、広いですね」 「だよね、俺も最初はすっげぇ迷った!」 とびきりの笑顔で振り向く本条先輩。 どストライクです。 「本条先輩、モテません?」