その言葉に息が詰まる。
本条先輩は本当に意地悪だ。




「そんな泣きそうな顔しないでよ……
ねぇ、俺じゃだめ……?」




「わ、わたし……は」




ふわりと優しい香りに包まれる。
私を抱き締める力はどこか頼りなかった。




「好きだよ、怜ちゃん」




真剣な眼差しに戸惑う。